私は史学科に在籍しています。卒論の口頭試問が終わったので、卒論の
流れを書いてみます。卒論は調べなければいけないことが多くて疲れました。
ネットで調べてみると、大学ごとに違うことや同じことがいろいろあるなと思いました。なので、これから卒論を書く人むけにまとめてみます。
良い卒論を書きたい人も、楽に済ましたい人も役に立つように注意して書いていきます。
テーマは狭くするのが無難
テーマは狭い方が良いです。テーマは時代、地域、題材のことを言っています。このテーマが広すぎると書きづらいです。
何故かというと、広い範囲の研究は基本的に資料や先行研究が増えます。そのため手間が増えます。手間がかかるのが一つ目。
二つ目は、難易度です。広い範囲の研究は、研究者でも難しいです。研究者が書いた論文や概説書を読むとよく分かります。狭い範囲の研究は、その研究者自身の論文や一次資料だけで書かれる場合が多いです。
反対に広範囲の研究や概説書は、他の研究者の引用が増えます。自分が直接研究している分野とずれるので、他の研究者の引用が重要になります。
研究者でも引用が増えるので、私たちの場合はほぼ引用になります。真面目に論文を書きたい場合はあまり良くないかと思います。
新規性や独自性を難しく考えすぎない
新規性や独自性があるか?という点は、卒論のテーマ決めで最も大事なことですが、難しく考えすぎると卒論は進みません。
「○○の常識(時代や有名な人物・出来事)が覆る」みたいな本のあおり分のようなテーマはかなり難しいです。
こういった大きなテーマは、そもそも調べなければいけないことが多すぎて論文を書く時間が足りなくなります。
また、学生が数年間で考えたテーマや調べられることは、本職の教授や優秀な学生がすでにやっています。
なので、時代や出来事でもあまり調べられていないことから選ぶと良いかなと思います。
実際にいた優秀な人
私の世代だと、東南アジアの来歴が分からない仏像を製造法やデザインを比較することで来歴を明らかにするというテーマで優秀賞を取った人がいました。
この人はかなり優秀でしたけど、初めはもっとざっくりしたテーマを選んでいました。論文の方向性は、ゼミの課題を通して修正して最終的に決めていました。
なので、とりあえず今興味があることでテーマを決めた方が良いと思います。
資料集めは基本的に読書
史学科の資料集めは、基本的に読書です。社会学部や心理学部だとアンケートを取ることが多いですが、史学科ではまずありません。論文が「現代人の○○観」とかだったらあり得るかもしれませんが、難易度が高いです(そもそも私たち素人のアンケートはどれだけ信用できるのか…)
なので、概説書や先行研究を読みましょう。概説書は、人物や事象を学ぶのに役立ちます。ある地域、時代に関して分かりやすくまとめてあります。研究は、人物や事象が、何故そう言えるのか(why)を掘り下げています。
まず、概説書を読んで、興味を持った人物や事象について論文を読んで掘り下げていきましょう。
執筆は早めに
執筆は、資料が集まったら書き始めましょう。半年前から書き始めれば余裕をもって書き終われるかなと思います。1か月前からだとかなり大変です。
執筆が遅くなると、修正の時間も減ります。1か月前だと教授に相談しても、誤字脱字の確認ぐらいしかできないです。
提出は大学ごとに違う
提出日はしっかりチェックしましょう。大学でも違いますが、学部、学科、指導員によっても違うことがあります。先輩や掲示物で見た提出日と自分の提出日が違うと大変です。
学部で違うことはよくあります。私の大学の文学部は、12月の後半の提出日が多かったですが、別の学部は1~2月に提出でした。また、同じ文学部でも研究室によっては1月の締め切りがありました。
なので、提出日はできる限り早くしっかり確認しましょう。
まとめ
卒論のテーマから提出までまとめました。卒論のテーマから提出まで手順までを解説しました。早めに取り掛かると、あとが楽になります。
参考になれば嬉しいです。
以上、「史学科の卒論はどのように進むか。テーマ決めから提出まで。」でした。
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